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ミナス州=水害死者45人、不明19人=110年間で最多の雨量記録

軒下まで冠水した町並み(26日、GovernoES)

 【既報関連】南東部では17日以降、雨による被害が続いていたが、23~25日に強い雨との予想が的中し、被害が拡大していると25~27日付現地紙、サイトが報じた。

 被害が最も大きいのはミナス州で、27日朝の時点での死者は45人、行方不明者は19人。同日付州官報は緊急事態を宣言した市は101と報じた。同時点の避難者は1万5117人。うち親戚などに身を寄せている人が1万2560人、避難所にいる人が2557人だ。

倒壊した家屋を見下ろす住民達(26日、ミナス州、Adão de Souza)

 26日に現地入りしたグスタヴォ・カヌト地域相は、緊急事態を宣言した市の住民は、ボウサ・ファミリア(生活扶助)や勤続期間保障基金(FGTS)を前倒しで受け取れると語った。同州政府が26日に緊急事態を認めた47市は、27日付連邦官報でも緊急事態が認定された。カヌト地域相はミナス州への支援のため、9千万レアルの供出を約束した。

 死者が一番多いのは、家屋倒壊で1家5人が死亡したベロ・オリゾンテ市の13人だ。同市では23日朝9時からの24時間で171・8ミリが降り、110年間で最多という雨量を記録した。

 同市の1月の月間平均雨量は329・1ミリだが、今年は既に800ミリを超えた。このままでは、1985年1月の850・3ミリを超える可能性もある。

 その他に死者が出ているのは、ベロ・オリゾンテ大都市圏のベチン6人やイビリテ5人などと、同州東部のシモネジア、アウト・ジェキチバ、アウト・カパラオ(各3人)などだ。

 エスピリトサント州では、この週末に新たな死者が2人出て、死者の合計が9人となった。同州の避難者は約9千人に増え、49市に警告が出ている。

 リオ州は、沖合いでの寒冷前線停滞などの影響もあり、北部や北西部を中心に強い雨が降り、洪水などの被害が出た他、友人達と川に飛び込んだ青年が行方不明になるなどの報告も出ている。

 ミナス州やエスピリトサント州での強い雨は、ボリビアにある強い高気圧によって阻まれた、大西洋からの暖気や法定アマゾン上空からの湿った大気がマット・グロッソ州、ゴイアス州を経て流れ込んでいる事が原因で起きている。