元日本女子プロ野球リーグの選手で「レジェンド(伝説)」と呼ばれる小西美加さん(36、京都府)が、先月21日~27日までブラジルに滞在し、野球普及活動「こにたんプロジェクト」を実施した。活動を無事に終えた感想が本紙に寄せられた。
小西さんは、女子プロ野球リーグ創設期からトッププレーヤーとして活躍し、長年リーグを支えてきた。昨年退団した後は、野球途上国で普及活動を行う同プロジェクトを立ち上げ、第一弾としてブラジル6都市とパラグアイ4都市を訪れた。
今回の活動で印象に残った場所は「ミナスジェライス州のウベルランジア」だという。その理由を「ブラジル人だけのチームで、身体能力が高く可能性を大きく感じた」と語る。
「ユニフォームはなく靴も履いていなかったが、野球を楽しむ姿が印象的だった」とし、「野球道具やユニフォームをプレゼントしたら、とても喜んで貰えてやり甲斐があった」と手応えを得ることができた。
また、当地の女子野球の現状については、「25年前の日本と同じで、女の子が野球を続けられない状況」との課題を語る。
自身も幼い頃に、性別を理由に野球ができなくなった経験がある。「私のような日本人がブラジルに来ることで、何かが変わるきっかけになればと思うし、その日のために普及活動は続けていきたい」と今後への思いを新たにした。
小西さんはサンパウロ、リオ、ミナスの3州6都市を巡り、7回の野球イベントを開催。約250人の少年少女と野球を通じて触れ合った。
同プロジェクトは、TVグローボのスポーツコーナーや地元メディアなどでも多数取り上げられた。
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先月21日~27日まで野球普及活動「こにたんプロジェクト」のために来伯していた元日本女子プロ野球リーグの選手、小西美加さん。当地の印象について聞くと、「日系人が多いので日本語が通じるかと思ったが、ポルトガル語がメインだったので、移民の歴史の古さと現地への溶け込みを感じた」と語った。そんな中でも1日目に訪れた日本カントリークラブでは、「『お母さん』と呼びたくなるような日本語が上手な女性陣が、気さくに話かけてくださった」と感激した様子。何度でも当地を訪れ、野球普及に貢献してほしいもの。