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インタビュー中に泥投げられる=不人気のリオ市長にまた屈辱

リオのクリヴェラ市長(Tomas Silva/Agencia Brasil)

 リオのマルセロ・クリヴェラ市長(共和者党)が2日、テレビのインタビュー中に市民から泥を投げつけられるという屈辱を味わった。
 これは2日午前、リオ市西部のレアレンゴ区で起こった。リオ市では2月29日から1日にかけて集中豪雨があり、24時間で月間平均降水量を超す雨が降ったレアレンゴ区は特に被害が大きかった地区の一つだ。
 リオ州では今回の集中豪雨で4人が死亡。死者の内、2人はリオ市西部の住民で、もう1人も同市北部在住者だった。また、家屋倒壊や屋内外への浸水被害に遭った住民も多数出た。
 この地でクリヴェラ市長はグローボ局のテレビ取材を受けていたが、その際、後方から、市長の左肩を狙って泥の塊が投げつけられた。塊がぶつかった瞬間は、市長も一瞬、話を止めたが、それを気にすることもなく、話を続けた。泥を投げつけた人物は画面には映し出されなかった。
 この映像がテレビで放映されると、その日にツイッター上で最も話題にされた出来事となった。
 クリヴェラ市長は福音派でブラジル一の教会「ウニベルサル教会」の牧師で、かねてから、強い同性愛者嫌悪など、その保守性の強さで知られているが、リオ市内では貧富の差が広がった上、リオ五輪前から悪化していた財政は混沌としたままとあって、支持率は低迷中だ。昨年12月の時点での同市長への拒絶率は72%まで上昇している。
 同市長は今年10月の市長選で再選を狙っているが、昨年12月のアンケートでは、1位と2位の候補に共に10ポイント差以上の差を離され、わずか8%で3位に甘んじていた。
 クリヴェラ市長はこの日のインタビューで、レアレンゴ区で車14台が水に浸かったり、濁流に流されたりした件について訊かれ、「市役所は川の掃除などもしているけれど、市民が川や排水路にゴミを投げ込んだり、路上にゴミを放置したりすることの方が問題だ」と語っている。
 クリヴェラ市長は前日の1日も、同市での水害で犠牲者まで出たことについて訊かれ、「配水管などを節約し、糞尿も垂れ流しにできるよう、雨水や水源地からの水が流れる谷の最も低い部分に当たる危険な地区に住みたがる人がいるから、被害が大きくなるんだ」という趣旨の発言まで行っている。(2日付G1サイト、同フォーリャ紙サイトなどより)