ブラジル中銀は3日、毎週月曜に発行される経済指標動向予測集フォーカスを発表。それによると、今年の国内総生産(GDP)成長率の予測は、先週までの2・20%から、2・17%へ下方修正された。
フォーカスは中銀独自の予測ではなく、中銀が国内の主要金融機関に対して行った経済指標動向予測をまとめたものだ。
2021年のGDP成長率予測は、前回と変わらず2・50%だった。
今年のインフレ率の予測は、前回の3・20%から3・19%へと、若干、下方修正された。2021年と22年のインフレ予測は先週の発表時と同じ、3・75%と3・5%だった。
ブラジル経済省所管機関の国家通貨審議会(CMN)が設定する今年のインフレ目標は4%±1・5%(2・5~5・5%)で、来年のインフレ目標は3・75%±1・5%(2・25~5・25%)だ。
ブラジル中銀は、インフレをその数値に収めるために、経済政策金利(Selic)を上下させる。
現在Selicは史上最低水準の4・25%になっているが、フォーカスの予想では、今年は4・25%、来年は5・75%だ。
ドル/レアル為替の変動もフォーカスは予測している。
今年の為替は、先週までの予測、1ドル=4・15レから、1ドル4・20レんに変更され、来年の為替は1ドル=4・15レのままだった。
総輸出額から総輸入額を差し引いた「貿易収支」の予測額も、フォーカスでは調査される。今年の貿易収支予想は、先週までの370億ドルの黒字から、367億ドルの黒字へと若干、下方修正された。
他方、来年の貿易収支予測は、先週までの350億ドルの黒字から331億ドルの黒字へと変更された。
外国投資(直接投資)を見ると、今年の予想額は先週も今週も800億ドルで変わらず、2021年の予想額は先週の847億5千万ドルから、840億5千万ドルへと変更された。(2日付G1サイトより)