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在サンパウロ総領事館=在外公館長表彰を6人に=大瀧、内村、中谷、蛯原諸氏

表彰された6人。左から飯田、蛯原、大瀧、野口総領事、内村、ナカダ、中谷諸氏

 ブラジル相撲連盟の大瀧多喜夫渉外理事ら6人が2月20日午前11時から、サンパウロ総領事公邸(野口泰総領事)で在外公館長表彰を受けた。
 野口総領事は6人に対し、「貴殿はわが国とブラジル国との相互理解および友好親善に寄与しその功績顕著なものがあります。ここに深甚なる敬意を表するとともに表彰します」と表彰状を読み上げて伝達した。
 大瀧理事は同連盟の渉外理事として58年間にわたりブラジルにおける相撲の普及に寄与した。援協地方理事を50年、聖南西文化体育連盟の相撲部長を50年、オザスコ日伯文化体育協会の相撲部長を50年務めた。今年2月2日には小中学生相撲のブラジル代表選手団の団長として『第十回白鵬杯=世界少年相撲大会』に初出場した。
 他に表彰されたのは、NKグループ経営者のネルソン・キオシ・ナカダさん。サンパウロ市在住で長年にわたり青果販売などの食料供給分野で活躍、その博愛精神の下、恵まれない人々に対し野菜や果物などを寄付してきた。日系福祉団体に対しても、その活動を支援するため様々な寄付活動を行い、日系社会を陰から大きく支えている。
 内村俊一さんはサンパウロ日伯援護協会評議員。サンパウロ市在住。サンパウロ日伯援護協会評議員、あけぼのホーム運営委員、自閉症児療育学級(PIPA)運営委員として団体や事業の運営を支えているほか、援協関連施設への寄付活動も行い、日系社会の福祉向上に大きく貢献している。
 中谷哲昇さんは陶芸家でモジ・ダス・クルーゼス市在住。貴重な日系建築「カザロン・ド・シャ」の修復・保存活動で、日伯政府機関などの支援を得て成功させた。日本の感性を投影した陶芸作品の制作や展示などを通じ、日本の伝統文化の普及に貢献している。
 蛯原忠男さんは国際剣道連盟理事。サンパウロ市在住。長年にわたり、ブラジル剣道の普及に取り組み、剣道指導者の育成や剣道教室の開催などを行ってきた。また、日系音楽団体グループ・フレンズの会長として、日本の歌謡曲普及に取り組むなど、剣道および音楽活動を通じた日伯交流の促進に貢献している。

総領事(左端)と歓談する大瀧さんとJICA派遣の相撲教師・飯田浩之さん

 飯田龍也アレシャンドレさんは「酒サムライ」として有名。サンパウロ市在住。ブラジル国内の様々なイベントにおいて、日本酒をはじめ日本の食文化の普及活動を行っている。2018年からは日本酒ソムリエ教室も開講し、日本酒を通じて日伯文化交流の促進に貢献している。
 大瀧理事に表彰を受けた感想を聞くと、「半世紀にわたってブラジル相撲連盟初代会長の西村一喜、赤木政敏、岡元要一、二世の篭原功、現会長の土屋守雄オスカルさん5人の会長に仕えてきた。試合前には必ず神式の「土俵祭り」をして土俵を清めますが、現在の日本でもあまり見られなくなりました。これからもこうした伝統は守っていきたいと思います」と過去を振り返った。


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 大瀧多喜夫相撲連盟理事によれば、相撲連盟が発足する以前は、トトカルチョ(相撲賭博)をやったり、酒を飲んで土俵に上がったりで、風紀が非常に乱れていたそう。それを西村一喜さんが一掃し、「しこ名」を付けることも廃止して、現在の相撲の形になったという。「勝敗だけにこだわる単なるスポーツにならないように気をつけたいとした」とし、ブラジル人青年や女子にもその精神を広めているという。