元リオ州知事セルジオ・カブラウ氏は、 何件もの汚職事件で起訴されており、複数の裁判で出された有罪判決の禁固刑の年数は既に合計100年を超えている。
そんなカブラウ被告が違法に手にいれて、スイスに隠し持っていた財産を、ブラジル検察とスイス検察が没収し、ブラジルに送り返した。6日付ブラジルのニュースサイトが報じている。
ブラジルに戻された財産は4・5キロの金、27個のダイヤモンドなどで、時価総額は2千万レアル(約4億8千万円)以上と見られている。
違法財産の没収作戦には、ブラジル警察とブラジル国税庁、在ブラジル・イタリア大使館の助力もあった。没収され、ブラジルに戻された財産は、ブラジルの司法当局が管理する。
これらの財産の存在は、もともとは、犯罪組織から依頼を受け、スイスに違法な財産を隠す作業をサポートしていた複数の人物が、ブラジルの捜査当局と司法取引を行い、報奨付供述の一部として、カブラウ被告の隠し財産の存在と具体的な隠し場所をラヴァ・ジャット捜査班に教えたことで明らかになった。
情報提供者との協力合意が結ばれて間もなく、ブラジル検察はスイス当局と協力し、違法財産の没収やブラジルへの移送のための手続きを開始した。スイス当局は、隠し財産のブラジルへの返還が完了するまで、ダイヤや金の管理、保護を行った。
ブラジルの検察官たちは3日にスイスのジュネーヴでダイヤモンドと金を受け取った。セキュリティ上の理由から、一連のオペレーションは検察庁が公開するまで秘密にされた。