6日に文化特別局長に就任した大御所女優のレジーア・ドゥアルテ氏が指名した文化局局長の1人が、連邦政府によって拒否された。10日付現地紙が報じている。
拒否されたのは、文化多様性局長に指名されたマリア・ド・カルモ・ブラント・デ・カルヴァーリョ氏だ。同氏は中道右派の民主社会党(PSDB)党員で、サンパウロ州カトリック総合大学で社会サービスに関する博士号を取得。テメル政権のときには、オスマル・テラ社会開発相(当時)の下で全国社会援助局長をつとめた実績もある。
エスタード紙によると、同氏は政権交替時にボルソナロ政権に加わりたくて、PSDBを離党することも考えていたという。
だが、レジーナ氏が特別局長就任に際し、極右思想家オラーヴォ・デ・カルヴァーリョ氏の息のかかった局員6人を解雇したことで保守派の反発を招き、「人事で左派を入れるのでは」との声が強まり、「大統領拒否権が使われるのでは」との見方も出ていた。
それに追い討ちをかけたのが、8日、レジーナ氏がグローボ局の番組「ファンタスチコ」で、オラーヴォ派の人たちを攻撃すると共に、「政府内に自分を辞めさせようとする人たちがいる」と発言したことだ。この発言の後、オラーヴォ派やルイス・エドゥアルド・ラモス大統領府秘書室長官らが一斉に、彼女への批判を口にしていた。