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新型コロナウイルス=全国の感染者2千人超える=死者は12人増え、46人に=クアレンテーナは全国的規模に

手を洗って防止を(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)

 新型コロナウイルスの感染者は、24日午後4時現在の保健省発表で2201人、死者は46人(サンパウロ州40人、リオ州6人)となり、最初の感染者確認から28日で感染者数が2千人を超えた。 
 また、サンパウロ州やリオ州で検疫のための外出禁止措置(クアレンテーナ)を実施しはじめるなど、全国各州の州都で同様の対策をとっている。24日付現地紙、サイトが報じている。  
 23日にサンパウロ州で報告された新型コロナウイルス感染症(Covid19)による死者8人の中には、これまでで最年少となる33歳の男性が含まれている。  
 この男性は、病名は明かされていないものの、慢性疾患を患っていたという。21日に死亡が確認されたサンパウロ市在住の49歳の男性も結核を患った経験があった。  
 23日のサンパウロ州での死者は8人で、33歳の男性の他に男性が5人(68、75、76、77、78歳)と、女性が2人(80、88歳)となっている。同州での死者は同日までに30人を数えている。  
 23日の段階の感染者が745人に達しているサンパウロ州では、サンパウロ市市長による市長令で、20日から、生活に必需のサービスを提供する店や分野を除く商店の営業が禁止されたのを皮切りに、24日からは州内全市でクアレンテーナが始まった。 
 感染者数が23日の時点で233人となり、23日現在で4人の死者が出ているリオ州でも、24日からクアレンテーナが始まっている。  
 クアレンテーナのやり方は各自治体によって多少の差があるが、基本、食品を売る店と薬局のような、必需サービス以外の商業活動などを止めることで、不特定多数の人が同じ空間に集まり、直接接触しての感染や飛沫感染などを起こすのを防ぐことが最大の目的だ。 
 クアレンテーナは、健常者が感染者と接触する機会を減らし、感染の拡大を防ぐために、中国や欧米をはじめ、多くの国で実施されている。 
 サンパウロ州のクアレンテーナは4月7日までだが、延長の可能性が高く、リオ州は無期限での実施となっている。特に、サンパウロ市やリオ市のように、ファヴェーラに代表される貧困地域でのコミュニティ感染が見られる地域では、急速な拡大が恐れられている。  
 また、それ以外の各州と連邦直轄区など、ほぼすべての州都でも、20日以降、続々と市内での商業活動の停止などの措置を導入している。それは、ショッピング・センターの営業を閉鎖するものから、バーやレストランも閉鎖するもの、実施期間も5日間から2週間まで、市の判断によって異なるが、日常の商業活動の機能は全国的にほぼ止まったものとなっている。