【既報関連】新型コロナウイルスの感染拡大抑制のため、多くの州や市で外出自粛を求める条例などが出されている中、自分達も感染する可能性があるのに、市民の健康や市民の生活の質を守るために日夜、労している人達に、市民達が心からの感謝を伝えようとしている。
庶民にとって一番身近なヒーローのひとりは、ごみの収集人だ。24日にサンパウロ市北部のジャサナンやカーザ・ヴェルデのゴミを集めていた収集人達を喜ばせたのは、危険を避けるために口をしっかり閉じた黒いゴミの袋に貼り付けられた手紙だった。
その手紙には、「ありがとう! あなた達が路上に出て働いていて下さるおかげで、私達は守られています。神様があなた方とあなた方の家族を守って下さいますように」と書かれていた。
別の袋には、「ゴミ収集人の方々へ。イエス様があなた方を祝福してくださいますように。あなた達とご家族の健康が守られますように。私達はとても感謝しています」と書かれた手紙が貼り付けられていた。
また、ゴイアス州州都のゴイアニアでは、在校生520人の学校の生徒達(2~12歳)が、医師や看護婦など、医療の現場で働いている人々への感謝を表すための絵を描いた。絵の上部には、「感謝!」「ありがとう」といった言葉を添えた絵は、23~25日だけで20枚以上集まっているという。
ボウロナロ大統領や現政権に対しては、17日から連日、鍋やフライパンを叩いて行う抗議行動(パネラッソ)が繰り返されているが、その合間には、新型コロナウイルスと戦う医療関係者に感謝し、「ありがとう!」と叫ぶ姿も見られた。
さらに、対面販売が出来なくなったレストランやピッツァリアが、医療関係者を支援する意味で弁当やピッツァを無料で提供したりする例も報道されている。
また、公共交通、社会福祉、治安関係の諸機関の職員や、清掃、照明、輸送、郵便、報道といった分野で働く人達、スーパーや薬局、ガソリンスタントなどの従業員達に、写真やメッセージを送り、感謝を伝えようと呼びかけるキャンペーンも行われている他、薬や農産物などの必需品を運ぶトラックの運転手のために、高速道路脇で食べ物や飲み物、消毒用のアルコールなどを提供するボランティアや、運転手用に寄付された品をドライブスルー形式で手渡す道路警察の姿も見られている。(25、26、28日付G1サイト)