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ボルソナロ=トランプに電話で相談=国の内外で孤立深める中=最高裁判事らも強く牽制

トランプ、ボルソナロ両大統領(Alan Santos/PR)

 【既報関連】新型コロナウイルス対策を巡り、国内のみならず、国際的にも孤立しているボルソナロ大統領は1日、米国のトランプ大統領に電話をかけ、同ウイルスに関する意見交換を行った。この電話でも、トランプ大統領は社会的隔離の必要性を説いている。1~2日付現地サイトが報じている。 
 3月31日の政見放送では、従来行っていた、保健相や各自治体が推奨する外出自粛令(クアレンテーナ)への攻撃こそやめたが、ボルソナロ大統領に対する国際的な評価は下がったままだ。 
 ボルソナロ大統領は今日に至るまで、ほとんどの先進国、新興国の国家元首で、国を挙げての隔離政策を推奨しない唯一の存在となっている。同問題に関しては、最も消極的だったメキシコのロペス・オブラドール大統領、極右路線の英国のジョンソン首相、そしてボルソナロ氏が敬愛する米国のトランプ大統領らも、現在は国民に隔離を推奨している。 
 ボルソナロ氏が1日にトランプ大統領と電話で話し合ったことは、トランプ氏の発言で明らかにされた。この前日の3月31日、トランプ大統領はコロナウイルスに対するボルソナロ大統領の姿勢を尋ねられ、「ブラジルから米国への航空便は差し止めようかな」との発言を行っていた。 
 トランプ氏は1日の電話に関し、「彼は一生懸命働いているが、同時に問題も抱えている。そこで今朝、ボルソナロ氏とこの件について話し合った。ブラジル政府は隔離を嫌がっているが、隔離は行わなければならない。世界中が実行しているのだから」と語っている。 
 さらにトランプ氏は、この電話で「コロナの感染拡大を抑制し、人命を守るためには国際的な協力が必要だ」と確認しあったという。また、ブラジル内に滞在していた米国人の帰国にブラジルが協力したことへの感謝の意も表明した。 
 一方、最高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス判事は1日、ボルソナロ大統領に対し、拡大を続けるコロナウイルス災禍に対して取られている対策に関して、48時間以内に情報を知らせるよう命じた。これはブラジル弁護士会(OAB)が最高裁に提出した訴えに応えたものだ。OABはこの訴えの中で、「世界保健機関(WHO)のガイドラインに従うこと」「知事たちの決定を尊重すること」「保健省の活動を妨げないこと」などの具体的な項目を挙げ、どのようにして各項目を実行するのかを明らかにするよう求めている。 
 最高裁では、マルコ・アウレーリオ・メロ判事が、ボルソナロ大統領の責任法違反を問う請求を連邦検察庁に送付し、ジアス・トフォリ長官が隔離政策を強く推奨。ルイス・ロベルト・バローゾ判事からは、ボルソナロ大統領が呼びかけていた隔離反対の「ブラジルは止まれない」キャンペーンを止められている。