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ノウハウ交換、交流深める=第2回日本祭り主催者シンポ=マナウスなど遠隔地から集合

講演者と主催者の皆さん

 在サンパウロ総領事館とブラジル日本都道府県人会連合会が主催する「第2回日本祭り主催者シンポジウム」が3月14日(土)、サンパウロ市のサンパウロ・エキスポで開催された。アマゾナス州マナウスや南麻州カンポ・グランデなどの遠隔地からも出席者が駆けつけ、200人近い参加者が全伯から集まった。翌15日とまたがって2日間の開催予定だったが、講演者のドタキャンが相次いだこともあり、急きょ1日で終わらせた。コロナウイルスによる外出自粛措置直前の開催だった。

 全伯で日本祭りを開催する日系団体代表者に集まってもらって団結を強め、お互いの知識や体験を交換し、交流を深めることが目的のシンポ。
 挨拶にたった市川利雄前日本祭り実行委員長は「本日は13州32市にまたがる82団体の代表に集まってもらった。せっかく来たからには、お互いにしっかり学び合いましょう。でも挨拶は日本式にお辞儀で」と語って笑いを誘った。
 山田康夫県連会長(当時)も「昨日はウイルスによるパニックで、各地から『本当に開催するのか』との問い合わせがあった。その時点ですでに出発済みの人が多数いた関係で、開催を強行した。コロナウイルスの成り行きが心配です。早く収束することを願いたい」と語った。
 野口総領事も「日本の勤勉さなど日本的文化を広めるのに、日本祭りほど適当なイベントはない。他の国まで広がることを期待したい」と述べた。その後、講演で野口総領事は2017年に着任して以来、日系コミュニティの存在に驚き、移民史に関心を持ち続けているとの心情をのべ、「日本で見たよりも多くの和太鼓演奏をここで見た。ブラジルに日本食が広まることにおいて順応は必要だった。だからシュラスカリアよりも多くの日本食提供店がサンパウロ市にはある。日本の柔道人口は20万人だが、ブラジルには200万人もいる。日本政府はコミュニティと一体になって、日本文化の普及に尽力する」とのべ、大きな拍手が湧いた。
 ブラジル日本文化福祉協会の奥原ジョージ副会長は「世界は複雑かつ、脆弱で、密接に繋がれた。今は大手メディアを通さず、大統領がツイッターで直接有権者に訴えかける時代だ」と巨視的な視点からのべた。
 市川前実行委員長は自らの経験から「皆が頭を絞るから、日本祭りの内容が良いのは当然。忘れられがちで大事なことは、内容を優先するあまり赤字にしないこと。すべてに経費が発生することを常に念頭におくべき」と注意した。
 続いて第35回モジ秋祭りの総合コーディネーターの青柳ダニエルさんは、500人ものボランディアを動員するコツを語った。ミス秋祭りだけでなく、ミスJr、ミスター、ミスターJrなども実施することで、子どもの親も会場に来るようになって、彼らがボランティアに加わるようになった。「全ボランティアを呼んで忘年会を行う」などと述べた。
 その後、午後まで熱心にシンポジウムは行われた。ただし、県連日本祭りを始め、今年前半のイベントの大半はその後、延期、中止となった。


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 「第2回日本祭り主催者シンポジウム」では参加者との質疑応答で「日本企業がなかなか協賛してくれない。どうやって」との質問が飛び、市川前実行委員長は、「ダメでも毎年お願いに行くことが大事。だいたい5年目ぐらいから出し始めてくれる。でも一度出し始めたら、ずっと約束を守るのが日本企業。諦めないことが大事」とアドバイスした。トイレ休憩のとき、ある来場者は用を足しながら市川氏のコメントに関して「県連日本祭りにあれだけ日本企業が参加して大きくなったのは、それだけの目に見えない積み重ねと努力があったことがよく分かった」としみじみ語っていた。