3月20日に「同月24日から4月6日までの生産中止」を決めたが、この期間終了後、6日が過ぎても生産再開がかなわなかったブラジルトヨタは13日、生産再開は6月下旬以降にずれ込むと発表した。
ブラジルトヨタはサンパウロ州内に四つの工場を持っている。交換部品とエンジン(モーター)を製造するサンベルナルド・ド・カンポ市の工場、カローラを組み立てるインダイアツーバ市の工場、エンジンを製造するポルト・フェリース市の工場は6月22日に、エティオスとヤリスを製造するソロカバ市の工場は6月24日に生産を再開する予定だ。
ブラジルトヨタは、「当社は刻々と変化する状況を注視し続け、予定より早く生産を再開することが可能であると判断した場合は再開予定日時を見直すが、常に地方自治体の指示に従い、従業員とその家族の健康と幸福を第一に考える」とマスコミに発表した。
ブラジルトヨタによると、勤務地や役職の別なく、時間給労働者も管理職も75~100%の給与が保証されるという。
ブラジルでは現在、一時帰休制度が法的に整備され、連邦政府も各企業にその利用を呼び掛けているが、ブラジルトヨタでは、一時帰休制度を採用しない従業員は、通常勤務、自宅勤務を継続する。同社はブラジル全土で従業員6千人を雇用している。
なお、GMも同日、2カ月間を目途に、投資の先送りと、時短と減給、またはレイオフの形での一時解雇を採用して、ブラジル国内での操業と雇用を調整する意向を表明した。時短や減給、レイオフの採用範囲は、職種毎に異なっている。
このコロナ対策は、地元の金属労組からの合意も得ている。同社はブラジル国内に工場5カ所と部品の配送センター3カ所を有している。(14日付G1サイトより)