今年1月に中国・武漢市で発症例が確認されて3カ月が過ぎました。コロナウイルス感染が世界に蔓延し、大都市の緊急事態宣言を宣言した都市も少なくありません。
世界に拡散したコロナ細菌が猛威を振るい、いまだに衰えが見えず、感染者も死亡者も増え続けているのです。
発生元の中国政府はコロナウイルスの拡散を抑制することができるようになったと報じていますが、この情報もまゆつばものです。
この騒ぎの終焉後のWHO(世界保健機構)調査団の精密な調査と実態報告を待たなければ発症例の源はわかりませんが、相当な時間がかかると思います。
しかし、この度のコロナウイルスは菌体そのものが変異し続け、インフルエンザ菌の数百倍もの強力になって拡散してきているとの発表もあります。
またクラスタ感染でその実態がようやくわかりかけてきたとも言いますが、韓国教会が武漢に支所を開設し、集会を開いたとたんに集団感染した事例も報道されています。
世界はコロナウイルス感染症で震撼としていますが、これを「武漢ウイルス」とはだれも呼ばないことも不思議なことです。
収束に向かったエボラ
感染症ウイルス拡散の過去のデータでは、史上2番目に大規模なエボラウイルス病(エボラ出血熱)の集団感染がありますが、終息へ向かっているとのニュースがありす。コンゴ民主共和国(DRC)で大流行へつながるエボラウイルス病の最初の症例が報告されたのは、2018年8月でした。以後、これまでに約3450人の症例と2270人の死者が確認されています。それが2020年2月以降、DRC国内での新たな症例は報告されていません。
もしこのままの状況が続けばWHOは4月12日に流行の終息を宣言する予定だとの報道です。
エボラウイルス病の市場最大の流行は2014年から2016年にかけて西アフリカで発生したもので、感染の前例がない数か国に拡大し、1万1千人以上の命が奪われています。
エボラウイルス病は動物から人に感染する人獣共通感染症と言え、コロナウイルスは人の肺を攻撃する一方でエボラウイルスは内臓の臓器を攻撃し、重篤な出血熱を引き起こします。
エボラウイルスは発症してから感染することはありませんが、コロナウイルスは無症状でも感染力があるのです。体内潜在ウイルスとでもいうのでしょうか。検査で陽性と感染が確認された人は、結局はその人の免疫力の有無に関わるようです。
問題はその感染症の致死率が高齢者の死亡が多いことです。
エボラ出血熱の前例から見ますと、2016年に西アフリカで初めてテストされた新しいワクチン接種が最大規模の30万人以上に実施されました。
コロナワクチン開発には1年以上かかる
今回のコロナウイルスのワクチンも研究開発が進められていますが、大規模な接種が開始される迄は、少なくとも1年以上になりそうだと専門家は言います。
ワクチンについて調べてみましょう。代表的なものとして、「生ワクチン」と「不活性化ワクチン」及び「トキソイド」があます。
「生ワクチン」は病原体が生きていますが、病原体のウイルスや細菌が持っている病原性を弱めたものです。これを予防接種するとその病気に自然にかかった状態でほぼ同じ免疫力がつくというものです。
病原性を弱くしたウイルスや細菌が身体の中で徐々に増えるので、接種後1~3週間に自然にかかったのと同じような軽い症状が出ることもあります。代表的なものには、麻しん(はしか)、風しん、水痘、BCG(結核)、おたふくかぜなどのワクチンがあります。
不活性ワクチンは、病原性を無くした細菌やウイルスの一部を使います。生ワクチンに比べて免疫力がつきにくいので、何回かに分けて接種します。代表的なものはジフテリア、百日咳、破傷風、不活性ポリオ、日本脳炎、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、肺炎球菌などのワクチンがあります。
一般的に、感染病の予防薬としてのワクチンの投与はあくまでも予防薬で、罹患した感染者への治療薬とに分けられています。世界の先進国の公営・民間の研究所で、ワクチンと治療薬の両面で研究が進めていますが、通常であれば5~10年はかかるとされています。そこで、それぞれの研究所でかつての感染症対応の治療薬が現存していて、同系のワクチンや治療薬の臨床試験も始まっています。
治療薬の候補は6種類
COVID-19の治療薬として候補に挙がっているのは日米仏で6種類ほどあり、そのうち3種類が日本の医療薬研究製造工場で量的な保存管理されているものがあるようです。
帝人ファーマとか日医工などの研究所がありますが、例えば富士フィルム富山化学の「アビガン」などが候補に挙がっているようです。
ただし、これは動物実験で催奇形成が確認されているため、妊婦や妊娠の可能性がある人には使うことができず、妊娠する可能性のある場合は男女ともに避妊を確実に行う必要がありますので、医師と相談することが求められています。
コロナウイルス感染を予防するワクチン研究も、米国立衛生研究所や米国各所の国営感染症研究所でも進められています。
米イノビオ・フォーマーシューティカルズ研究所も4月6 日、DNAワクチンを開発したことを明らかにしました。試験は健康成人40人に4週間隔で2回ワクチンを投与するもので、今夏の終わりまでにデータが出る見込みだと報道されています。
新型コロナウイルスに対するワクチン開発には、ノルウエーに本部を置く「感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)」が米、豪、独、英、香港大、仏がパートナーシップを締結し資金提供を行いワクチン開発に支援して進めています。
今年の春過ぎには、共同開発されたワクチンの試験も始まると報じられています。これが成功して早く終焉宣言を耳にしたいものです。その成功までは現状のまま、自己の免疫力を信じて、くれぐれも感染予防のための方法を自分で実行して、消毒の上にも消毒に専念していくしかないようです。
頑張りましょう。