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《ブラジル》全国インフルワクチン接種キャンペーン第2弾開始=トラック運転手、先住民も対象

高齢者のワクチン接種率は90%を超えた(参考画像・Cesar Lopes/PMPA)

 インフルエンザの予防ワクチン接種全国キャンペーン第2弾が、16日からブラジル各地で始まった。3月23日に始まった第1弾は、60歳以上の高齢者や医療従事者が対象だった。
 第2弾は、トラック運転手、バス運転手などの道路輸送従事者、港湾労働者、先住民(インディオ)、慢性疾患患者、警備、人命救助従事者、投獄、拘留されている人、または保護状態にある人、刑務所内労働者など、約1560万人が対象だ。例年とは違い、今年はトラックやバスの運転手と先住民が第2弾の対象に加えられた。
 ブラジル保健省は14日、「新型コロナウイルス災禍の最中は、人の集団輸送、貨物輸送業務の重要度は極めて高いため、トラック運転手、バスの運転手と料金徴収係、港湾労働者を第2弾の対象者に加えた」と発表した。

 インフルエンザワクチンは新型コロナウイルスには効かないが、新型コロナとの合併症を予防して、重症化を防ぐ意味は大きい。
 また、第3弾の対象だった先住民も、第2弾に含められた。保健省は「先住民たちは様々な病気に対する免疫がなく、インフルエンザの合併症を起こしやすいため、第2弾の対象とした」と説明している。
 15日までに、第1弾の対象者だった60歳以上の高齢者は90%以上(1890万人)、医療従事者は75・5%(380万人)がワクチンを接種した。政府目標はどちらも90%以上が接種することだが、第1弾期間中に接種を受けなかった高齢者や医療従事者は、今後もワクチン接種を受けられる。
 ブラジルでは、今年に入ってから4月6日までに、853人がインフルエンザに感染し、100人が死亡している。