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《ブラジル》死亡率高い熱帯地方=コロナ死者8037人に

国内各地で臨時病院が建てられている(参考画像・Max Haack/Secom)

 【既報関連】ブラジル国内の新型コロナウイルスの被害拡大は止まらず、感染者数、死者数共に、世界の上位10位に入っている。6日夕方の各州保健局発表の集計では、感染者12万1778人、死者8037人だった。
 5日午後7時に保健省が発表したコロナ死者数は7921人で、4日午後4時発表の7288人と比べると633人、4日夜8時発表の7321人と比べても600人増えた。この増え幅はコロナ禍が始まって以来、最大だ。ただし、週末に死者数が減少し、週明けに激増する現象が毎週続いているので、週毎の平均値を見ないと本当の推移は掴みづらいと言われる。
 6日付現地ニュースサイトが掲載した、人口10万人あたりのコロナ感染者の市毎の死亡率を見ると、熱帯地方である北部、北東部の市が上位20市中18市を占めた。
 死亡率1位のアマゾナス州マナカプルー市は、10万人あたり35・9人がコロナで亡くなっている。以下、2位はサンロウレンソ・ダ・マッタ市(ペルナンブッコ州、25・6人)、3位イランドゥーバ市、アウターゼス市(共にアマゾナス州、22・8人)と続く。サンパウロ州サンパウロ市は死亡率13・7人で、ブラジル全体ではアマゾナス州タバチンガ市と並び18位タイだ。
 自治体毎の集中治療室(ICU)病床占有率も重要な指標だ。これが100%(満床)になってしまうと、ICUでの治療が必要な重症コロナ患者を受け入れることが出来ず、致死率が一気に高まる。
 この数値が高いのは、ペルナンブッコ州(98%)、リオ州(98%)、マラニョン州(96・89%)、セアラー州(90%)、アマゾナス州(89%)だ。
 一方、サンパウロ州のICU病床占有率は、5月5日時点の州保健局発表で68・9%だった。だが大サンパウロ都市圏に限定すると86・9%に上がる。
 コロナウイルスで亡くなる人は60歳以上の高齢者に多いが、20代や30代、赤ん坊でも犠牲者が出ている。

 サンパウロ州保健局は5日、州としては2人目のコロナウイルスによる赤ん坊、1歳児の死亡を確認した。同州では4月25日に初めてのコロナによる赤ん坊(生後半年)の死が確認されていた。
 5日現在のサンパウロ州のコロナ感染者は3万4053人、死者は2851人で、死者の47%は州都サンパウロ市に集中している。
 サンパウロ州の死者を年齢別に見ると、60歳以上が全体の73・4%を占めている。70~79歳が716人、60~69歳が627人、80~89歳が550人、90歳以上が199人だ。
 死者の数は年齢が若くなるほど減少し、50~59歳は386人、40~49歳は221人、30~39歳は114人、20~29歳は28人、10~19歳は8人、10歳未満は2人だった。