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ブラジル中銀=四半期GDPが2%縮小?コロナ禍で3月大幅沈下

 ブラジル中央銀行が15日、第1四半期の国内総生産(GDP)は、前期比で1・95%縮小する見込みだと発表したと同日付現地紙サイトが報じた。
 中銀がこの時期に出す数字は、中銀独自の経済活動指数(IBC-Br)に基づく見込み成長率で、地理統計院(IBGE)が出す正式なGDP成長率を先読みするために用いられる。IBGEの数字は5月29日に発表される予定だ。
 昨年のGDPは、第1四半期が0%だった後、各四半期毎に0・5%、0・6%、0・5%の成長を記録。通年成長率は1・1%だった。
 中銀によると、第1四半期のGDPが2%近く落ち込むとの予想は、1月に0・05%、2月も0・32%成長したものの、3月はマイナス5・9%という大幅な落ち込みを記録したためだ。ただし、昨年同期比では、季節調整済みで0・28%の落ち込みで、直近12カ月間の成長率は、季節調整なしで0・75%となっている。
 3月の落ち込みはコロナ禍が直接的な原因だ。ブラジルでは、2月26日に国内初のコロナウイルス感染者が確認された後、感染が拡大。3月11日に世界保健機関がパンデミック(世界的流行)を宣言した後は、休校措置や非常事態宣言、外出自粛令などが相次いで出されて経済活動を圧迫。成長見込み率の大幅な低下を招いた。

 中銀が11日に発表した経済予測調査「フォーカス」によれば、市場関係者は、今年のGDPは4・11%縮小すると見ている。世界銀行や国際通貨基金は今年のブラジルのGDPは5~5・3%のマイナス成長と見ている。