ボルソナロ大統領が14日、「また、交際を始めた」と称して、ロドリゴ・マイア下院議長と抱擁する姿を披露した。 最近は、以前は敵視していたセントロンへの接近を図っていることが話題となっていた大統領が、今度は支持者に徹底的に批判させていた同議長と接近。狙いが自身の罷免を避けるためとはいえ、大統領からさんざん煽られて嫌いになった人たちを急に「味方だ」と言われたのでは、支持者も大変では。また、大統領も、議会に接近したといっても、タイシ保健相の辞任や、モロ前法相との間で問題となっている連警干渉問題の反応いかんでは議会のコントロールも大変のはず。まだまだ、大いに波乱含みだ。
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コロナ禍とボルソナロ大統領が連日巻き起こす騒動でそれどころでないかもしれないが、サンパウロ市市長選のための準備も進んでいる。出方がかねてから注目されていた労働者党(PT)が、15、16日に市長候補の党内選挙を行い、ジウマール・タット氏とアレッシャンドレ・パジーリャ氏が争うことになった。現状では、ジウマ政権の時代に保健相を務め、医師でもあるパジーリャ氏が優勢と言われている。コロナ禍の今なら、たしかに有利な肩書きかも。
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コロナ禍で娯楽が失われて久しいが、欧州ではサッカーの公式戦を再開する国もある。16日にはドイツ、来月4日にはポルトガルが再開する。いずれも、コロナ対策に成功し、感染者、死者を抑え込むのに成功した国だ。1日の感染者が1万人を超えている状況で、保健相さえ定まらないブラジルでサッカーが再開されるのは、果たしていつの日か。