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デカセギ定住化30周年祝う=記念製作動画を1日に公開=西森下議、飯星元下議ら出演

 「この30年間でブラジルと日本は素晴らしい協力関係を築いてきました」――西森ルイス弘志連邦下院議員(71、二世、PL-PR)は、1990年に日本国入国管理法が改正され、日系三世までが定住者として在留資格を与えられるようになってからの30年をそう振り返った。6月

西森ルイス下議

西森ルイス下議

1日(月)18時、駐日ブラジル大使館のフェエイスブック(@BrasembTokyo)で30周年を祝した動画が配信された。

 ブラジル日本国会議連盟会長の西森連邦下議をはじめ、日本政府からは日本外務省の吉田智之(よしだともゆき)大使や在日ブラジル人市民評議会各会長、ブラジル大使、各ブラジル総領事からのメッセージのほか、日本で活動するボサノヴァ歌手の小野リサやヴィア・ブラジルによる記念演奏が行われた様子が動画には収められた。


 「私たちはこの危機を克服するつもりです。この瞬間により良い方法で、新しいビジョン、アイデア、目標や目的を持ち、新しい状況に適応する機会だと考えています」――ニッパキ紙のインタビューに、西森下議はコロナ禍によりイベントの開催自粛要請が出ている状況下で、30周年を祝うことが出来たことを喜ぶ。
 それと共に、開催のため尽力した駐日ブラジル大使館、総領事館、在日ブラジル人コミュニティーを称えた。「私たちにとって重要なこの日に何もせずにはいられない」。エドゥワルド・サボイア大使に何か出来ないかと西森下議が呼びかけ、記念動画の配信に至ったという経緯を説明した。
 ブラジル人労働者を受け入れた仕事の多くは「3K(危険・汚い・キツイ)」であったが、当時経済難となっていたブラジル

飯星ワルテル・サンパウロ州商業評議会会長

飯星ワルテル・サンパウロ州商業評議会会長

よりも高収入であることから増加していき、ピークとなる2007年には日本国内のブラジル人は32万人にまで達した。「彼らの仕送りによりブラジル経済は潤い、日本の製造現場の人手不足解消に貢献した」と西森下議は30年を振り返り、デカセギたちの功績を語った。
 08年のリーマンショックや東日本大震災により在日ブラジル人は減少したものの、現在でも20万人を超えるデカセギが日本で働いており、「この30年間で、日本で独立し開業した人も多くいます」と語るのは、サンパウロ州商業評議会(JUCESP)の会長・飯星ワルテル元下議だ。
 飯星会長は現在の日本のコロナ禍による影響で2万人が日本を離れるのではと予想し、ブラジルに帰国することで事態が悪化することを懸念しているという。「実際に就労の機会はかなり限られ、悪化傾向にあります。経済はいずれ回復するでしょうが長引く可能性も」と述べ、「日本はこのコロナ禍による危機に団結して取り組んでおり、ブラジルより早く危機を脱するでしょう。日系人にはブラジルの危機が過ぎるまで日本で働くことが出来るという利点があるのです」と励ましの言葉を贈った。
 飯星会長は下議時代、四世ビザ要件緩和や浜松市へ総領事館の開設など、3期にわたり日伯間の関係強化のために奔走した。「多くの方が文化的、経済的活動に尽力し、それが両国間の懸け橋となり絆が強くなりました」と振り返った。
 30周年記念動画はフェイスブックやユーチューブでも公開されている。
【フェイスブック】(https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=249976336097814&id=215657681832964)
【ユーチューブ】(https://www.youtube.com/watch?reload=9&v=55vpamzh66U)


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 記念動画に演奏を収録したバンド「ヴィア・ブラジル」は、ロナルド・フォンセカさんと丹羽ネロさんによるサンパウロ生まれ2人組。約30年前にバンドを結成したという2人は、サンバやボザノヴァと幅広いレパートリーが演奏できる。現在は名古屋を拠点に日本各地で活動しているそう。日本国内で開催されるブラジル関係の祭りやイベントなどよく出演しているとのこと。動画をちょっとのぞいてみては?