「初めは驚きましたよ。何気ない家族の写真を友人に送ったら、『赤ちゃんにマスクしないとだめじゃないか!』と怒られたんです。でもそのおかげで、マスク嫌いの娘をどうやったら新型コロナウイルスから守れるか考え、この商品の販売に至りました」――サンパウロ市在住の山田・ヘンリー・ケイギさん(49、三世)は、商品開発の動機をそう説明した。
サンパウロ市で装飾会社「H.K.YAMADA DECORACAO」を経営する山田さんは、今回の「防咳フィルム付き帽」を販売するきっかけは、マスクを付けたがらない娘のアイラちゃん(1歳)だったという。
自粛生活中の山田さんは、家族の集合写真を友人に送った所、アイラちゃんがマスクを付けていないことで注意されたという。
この出来事がきっかけで、マスクを付けたがらない子供をどうしたらコロナ菌から守れるかということを考え、今回の商品販売に至った。
山田さんは1988(昭和63)年、栃木県のブリジストン那須工場でデカセギとして働く。同社に3年勤務した後、稼いだ賃金を元手に神奈川県平塚にてサーフショップを経営した。
その後、インドネシア・ロンボク島に移住して5年に亘り旅行ガイドやホテル経営・レストラン経営、不動産売買などを行った。
さらにオーストラリアに転住し、パステル屋や銀行専門とした清掃会社を経営後、現在サンパウロ市にて商業施設専門の装飾会社の経営を8年ほど行うという国際的な経験を経て、帰伯した変り種だ。
山田さんは今回の商品を販売する上で、コロナの影響で職を失った友人を雇ったという。「私の友人にもコロナによる不況で職を失った人が多くいます。少しでも彼らの助けになればと思い、モトケイロ(バイク配達人)や販売員として働いてもらっています」
山田さんは今回の商品について、「これは老若男女サイズ問わず注文できます。場所はブラジル国内ならどこでもお送りします。頭にかぶるだけの帽子型なので、マスクが嫌いな人でも使いやすいですよ。現在、猛威を奮っている新型コロナから愛する家族を守るため、使ってほしいですね」と語った。
本商品は老若男女・サイズ問わず65レアルで販売中。参考写真は本紙面下記広告、または弊紙サイト版記事内まで。
注文の連絡は(ワッツアップ=11・95427・8000)にて受付中。
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山田さんが経営する「H.K.YAMADA DECORACAO」は、ショッピングモールや大型スーパーなどの商業施設にクリスマス用の装飾作業を行う会社。各施設で行われる12月のクリスマスイベントに向けて、人間大のリボンやクリスマスツリー、その装飾品などの製作を半年前から用意するらしい。今年のクリスマスはコロナも落ち着き祝福を祝う意味も込めて、例年以上に豪華なデコレーションになるのでは?