サンパウロ市では10日より、商店や不動産屋の営業再開が認められた。ショッピングセンターは11日から。今回の営業再開には様々な制限がかけられており、一般商店の営業時間は11~15時、ショッピングセンターは6~10時か16~20時の4時間となっている。どちらも営業規模を外出自粛前の20%にまで落とさなければならない。それでも経営者側にとっては「閉店したままよりはマシ」といったところか。12日には「恋人の日」という商戦上、とても大事な日もあり、利用者側としては、混みすぎないかが気になるところ。「規制緩和はまだ時期尚早」との強い世論も存在するが、こうした緩和がどういう影響を及ぼすかにも注目したい。
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5日、サンパウロ市でのコロナウイルスによる地区別死者数が発表された。最も多いのは北部のブラジランディアの247人で、東部サポペンバの245人がそれに続く。どちらも貧困層が多く住む地区だ。アゴラ紙によると、サポペンバでは死者が急増中だが、マスクを着けずに街を歩いている人が多い。道行く人に取材しても「隔離は飽きた」と開き直る人が目立つという。自分たちの居住区は死者が多いという事実を知らないのか、それとも、知っていても「だから何?」と思っているのか・・・。
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サンパウロ市西部リモン地区で9日、コロナウイルスに伴う緊急援助金の不正引き出しの容疑で、2人組の男性が逮捕された。容疑者らは逮捕時に、約8千レアルとカード、カード読み取り機3台を持っていた。緊急援助金を狙った犯罪は全国で多発している。不正は当然悪いが、簡単に不正を許す、支払い側の対策も、もう少し何とかならないものか。