この週末も、各地でボルソナロ大統領に抗議するデモが行われた。13日のサンパウロ市パウリスタ大通りでは、参加者が各々、社会的距離を保ち、コロナウイルスや軍政下の迫害、警官によって死亡した人たちの写真を掲げるという静かな抗議行動が行われた。サンパウロ市では14日も大統領支持派と反対派のデモが行われたが、悪天候もあり、支持派のデモは約100人(一説では50人以下)、反対派の人たちも1千人ほどと少数だった。この週末は、大統領の呼びかけを受けた違法な病院襲撃が実際に起きたし、「300・ド・ブラジル」のキャンプ解体と最高裁への花火撃ち込みといった騒動もあった。まだまだ、混乱は続きそうだ。
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軍警は、12日と13日に大サンパウロ市圏内で起きた二つの暴力事件に関連した警官14人の逮捕を発表した。12日にはバルエリで無抵抗の人が警官から暴行され、止めようとした3人も警棒で殴られた。13日未明には、サンパウロ市北部ジャサナンで、警官が取り押さえた若者に暴行を加えた。この2件は共に、市民が録画し、拡散して問題となった。米国で5月下旬に起こった白人警官による黒人男性殺害事件以降、警官による暴力に対する社会の目は一層厳しくなっている。
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先週からスペインの国内リーグが再開。14日にはブラジル人選手も多いレアル・マドリッドも試合を行い、マルセロ、カゼミロ、ロドリゴ、ヴィニシウス・ジュニオルが久々に試合に出て、汗を流した。これから徐々にサッカーの話題も増えてくるはずだが、ブラジルはコロナ終息が見えない。試合が再開されるのは、一体いつになることやら。