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《ブラジル》新たに3市がメトロポリスに=カンピーナスは州都以外で初の快挙

フロリアノポリスの町を望む(Ricardo Wolffembuttel/SECOM/Santa Catarina)

 ブラジル地理統計院(IBGE)が25日、エスピリトサント州ヴィトリア、サンタカタリーナ州フロリアノポリス、サンパウロ州カンピーナスの3市をメトロポリスに認定したと発表した。
 メトロポリスとは、国や大きな地方における経済・文化の中心で、国際的な連携のハブとなるような大きな都市を指す。多くのメトロポリスは周辺都市と相互に連結し、大都市圏を形成する。
 これら3都市は、2018年のデータを解析した結果、企業数や公的機関数、周囲の都市の人々が財やサービスを利用しに来る頻度などから、メトロポリスと呼ぶにふさわしいと判断された。
 IBGEによると、今回認定された3市は、企業数などの経済面での影響力が大きいという。
 ヴィトリアには、鉄鉱石輸出で重要な役割を占めるツバロン港がある。エスピリトサント州は原油やセルロースの生産、鉄鉱業が盛んな州としても知られている。
 フロリアノポリスは観光地として知られているが、農産物加工、造船、IC関係の企業も多い。
 州都以外では唯一のメトロポリスとなったカンピーナスは、サンパウロ州内でも重要な位置を占める高速道路が交差する、テクノロジーやロジスティックの町だ。また、国内有数の大学の一つであるサンパウロ州立カンピーナス総合大学を擁する、学術の町でもある。
 これまでにメトロポリスと認められていた都市は、サンパウロ、ブラジリア、リオデジャネイロ、パラー州ベレン、ミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテ、パラナ州クリチバ、セアラー州フォルタレーザ、ゴイアス州ゴイアニア、リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ、ペルナンブコ州レシフェ、バイーア州サルバドール、マナウス州マナウスの12市だ。今回の発表で、ブラジル国内のメトロポリスは15に増えた。

 また、各地方の中心である地方都市は32増えて97になった。地方都市最多州はサンパウロ州で、地方都市が12から20に増えた。また、従来は州都のクイアバとポルト・ヴェーリョだけが地方都市とみなされていたマット・グロッソ州とロンドニア州は、地方都市が二つずつ増えた。また、州都はメトロポリスだが、地方都市はゼロとされていたゴイアス州では、アナポリスが地方都市に認定された。マット・グロッソ、ロンドニア、ゴイアスの3州の地方都市は皆、農業や農産物の加工業が盛んだ。
 IBGEは、必要(欲しい)製品やサービスを入手するために必要な移動距離の平均は直線距離で92キロ、文化・学術活動に必要な移動距離の平均は66キロ、スポーツのために必要な移動距離の平均は73キロという統計も発表。高等教育を受けたい人が増え、中規模の町にある大学で地域に密着した研究活動に入るといった傾向がある様子も明らかになった。
 他方、空港を利用するための移動距離の平均は直線距離で174キロなどの興味深い数字も出ている。(25日付アジェンシア・ブラジルより)