11日の夜、サンパウロ市北部に住む14歳の少年が、カフェテリアからデリバリーで購入したエスフィーハ(アラブ式惣菜パン)を食べていたところ、中に切断された人間の指が入っていたを発見して通報する事件が起きた。グローボ局サイト15付などが報じている。
これは調理師である男性従業員(55歳)の指である事が明らかになっている。カラブレーザ(ウインナーの一種)をスライサーで切る際に誤って指を切断する事故を起こしていた。
負傷直後に床や機器の周辺など厨房を探したが指が見つからず、そのまま病院へ搬送されたという。すでに退院して自宅で療養しているが、大変動揺した状態だという。
グローボが取材のため電話をすると、匿名希望の女性従業員が「負傷した男性はパンデミックの影響で3カ月間失業していた。ようやく仕事が見つかって始めたばかり。とても動揺していた」と事故の様子を説明。「彼は正規雇用ではなかったが、店主から必要なサポートはすべて受けている」と語った。
消費者に対する過失傷害として警察が捜査を行っており、店は事件以降も閉店したまま。グローボは同件への見解を消費者保護協会(Idec)のクリスチャン・プリンツ氏に求めたところ「食品に支払われた金額のほか、心身への健康被害に対する治療費や補償なども請求することができる」とし、「間違いなく少年にはトラウマ体験となっている」と消費者への懸念を述べた。