新型コロナウイルスに対する外出規制が緩和され、交通機関に人が戻っているサンパウロ市だが、アゴラ紙の報道によれば、地下鉄やCPTMではコロナ対策のルールが守られていない駅が目立っているという。どの駅でも、利用客の手を消毒するためのアルコールジェルがきちんと置かれておらず、駅のプラットフォームや螺旋階段で対人距離がしっかり取られていないという。1号船と5号線の連結駅で利用客もひときわ多いサンタクルス駅に至っては上記のルールが守られていない上に、清掃も満足にできていないとか。今のところ、地下鉄が原因となった集団感染の話は聞かないが、好転しかかっているところに水を差すようなことは避けたいところ。
◎
20日、サンパウロ市西部のリオ・ペケーノで3台のバスが焼きうちされた。これによる負傷者は出ていない。これは、近隣住民たちが、自分たちの仲間2人を銃で撃った軍警に対しての抗議行動として行われた。事の発端は、あるグループが家の外で15人ほどのパーティをしていたところ、軍警が「コロナ対策上、よろしくない」と注意して退散させようとしたこと。結果、喧嘩となり、軍警は2人を銃で撃ってしまった。撃たれたうちの1人は瀕死の重傷だという。
◎
18日夜10時頃、サンパウロ市東部サンマテウス地区のサンラファエル公園内にあるファヴェーラで火災が発生。14台の消防車と42人の消防士で消火作業にあたったが、あばら家50軒ほどが焼け、1人が炭化した遺体で見つかる悲劇があった。遺体の身元はわかっておらず、現在検視中。警察は火災の原因についても捜査中だ。