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■セルジオ・リカルド死去■ボサノバや映画音楽に貢献

演奏するセルジオ・リカルド(2012年、Mídia promocional do programa Musicograma (TV Brasil)/CC BY 3.0 BR)

 ボサノバや映画のシネマ・ノーヴォに貢献したことで知られる歌手、作曲家のセルジオ・リカルドが23日、入院先のリオの病院で亡くなった。88歳だった。
 1932年にサンパウロ州内陸部マリリアで生まれたセルジオは8歳から音楽を学びはじめ、1950年にリオに移り音楽活動を開始。1960年のボサノバ・ブームの頃にアルバム「ア・ボサノバ・ロマンチカ」でデビュー。ヒット曲「ゼロン」「ポント・デ・パルチーダ」もこの頃に生んだ。

 1962年にはジョアン・ジルベルトやアントニオ・カルロス・ジョビンらとニューヨークのカーネギー・ホールで公演を行い、67年には、カエターノ・ヴェローゾらを輩出した人気音楽番組「ムジカ・ポプラール・ブラジレイロ(MPB)」でギターを叩き割るパフォーマンスで話題を呼んだ。
 また、伯国の映画史を代表する文化運動「シネマ・ノーヴォ」にも加わり、グラウベル・ロシャ監督の代表作「黒い神と白い悪魔」「狂乱の大地」で音楽も担当した。
 その後も旺盛に活動を続け、80歳を超えても健在だったが、新型コロナウイルスに感染した。家族によるとコロナそのものは克服したが、心臓を弱らせて亡くなったという。