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《サンパウロ》メトロ28日に一部スト=利用者8割減、給与カットで

パライゾ駅の出入り口(Roberto Parizotti/FotosPublicas)

 サンパウロ地下鉄労働者組合は24日、州営地下鉄公社側との給与契約が合意に達しないことから、28日にストを行うことを宣言した。しかし27日午後に労働裁判所が地下鉄公社の訴えを受けて暫定令を出し、ストを決行してもピーク時は95%稼動、それ以外の時間帯は65%稼動させることを命じた。
 コロナ禍の外出自粛などにより、4月にはメトロ利用者が8割減を記録するなど収入が激減しており、経営悪化に直面している。そのため債務支払いに困難が生じており、従業員との給与支払い交渉も難航している。

 組合と地下鉄は以前から、4月30日で契約が切れた労働協約の延長をめぐり交渉を続けてきた。地下鉄側は協定の期間を延長することを認めるものの、「コロナウイルスによる被害で資金が不足している」ことを理由に、従業員の給与を10%カットすることを申し出たため組合側がストを望んでいた。
 ストは当初1日に行われる予定だったが、労働裁判所の判断で8日に延期された。その後、新しい協議が行われそうなことを受け、ストは回避されたが、協議が一向に進展しないことから、28日に決行されることになっていた。