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《ブラジル》復職者はすでに830万人=隠れ失業者の増加に憂慮

 ブラジル地理統計院(IBGE)は24日、全国を対象にパンデミック影響による雇用状況の調査結果を発表し、すでに830万人が復職したと24日付エスタード紙が報じた。
 調査は労働市場と健康に関するデータ収集のために保健省と連携して5月初旬から行われた。統計院より2千人の調査員を動員し、国内3364市の19万3600世帯に対し調査を行った。
 IBGEによると、現在の雇用人口は8180万人で、そのうちの890万人が在宅勤務を行っている。5月から休職となっていた1660万人は6月24日から7月4日までで半数の830万人が復職し、雇用人口の10%にあたる、残り半数は仕事が再開されていない状態だという。

 失業者数は1240万人に相当する13・1%から12・3%の1150万人に低下したが、調査開始時の10・5%よりも高い水準となっている。
 ただし現在仕事をしておらず、求職活動もしていない人は7680万人にも登る。そのうちの37・4%にあたるの2870万人は「働く意思がある」と回答している。
 就職したいのに求職活動を諦めたこの層は失業者数に入っていない。いわば「隠れ失業者」的存在であり、増加傾向にある現状が憂慮されている。