コロナ禍の影響により世界中で航空便利用が激減し、機体の需要も落ち込んでいる。ブラジル最大手の航空機会社エンブラル社では4月から6月の間で16・8億レアルの純損失となったことを5日付けUOLサイトが報じている。
エンブラル社では需要落ち込みと共に、ボーイング社との契約打ち切りの問題に直面している。フランシスコ・ゴメス・ネト社長は8億5千万ドルのコスト削減を実施、「2025年までの戦略計画見直している」と述べ、E175―E2ジェットの生産開始を2023年に延期することも発表にした。
多くの困難に直面しているエンブラル社だがガルシア社長は「世界各国では国内線はすでに回復傾向が見られている」とし、「慎重に楽観視」する姿勢を示している。
国家民間航空局(ANAC)によると、昨年と比較した国内線需要は4月に93%減、6月は85%減となっていたが、徐々に利用が拡大しつつある。
一方、国際空港輸送協会(IATA)の推定では、航空旅客輸送の世界的な需要は2024年に19年の水準に戻るという予測を発表している。