高等裁判所は13日、自宅軟禁処分となっていたファブリシオ・ケイロス容疑者に対し、刑務所での刑執行に戻るよう命令を下した。14日付現地紙が報じている。
ケイロス氏は、大統領長男のフラヴィオ上議がリオ州議の時代、幽霊職員の給与をキックバックさせていた「ラシャジーニャ疑惑」の中心人物として、6月18日にサンパウロ州アチバイアで逮捕されていた。最初はリオの刑務所に収監されていたが、7月10日、高等裁のジョアン・オタヴィオ・ノローニャ判事が、自宅軟禁に切り替える処分を下し、自宅で受刑していた。
これはケイロス容疑者ががん治療中の身であり、監獄内でのコロナ感染の恐れを考慮してのことだった。同様の状況でも、自宅受刑が認められないケースが通常の中、司法界で特別待遇を問題視する声が上がっていた。また、その際に、同じく逮捕状を受けていた妻マルシア・アギアル容疑者も、逃亡中であったにもかかわらず「看病」を理由に自宅軟禁の処分になっていた。
だが13日、高等裁のフェリックス・フィッシャー判事はこの自宅軟禁を認めず、刑務所に戻るよう命令を下した。
同判事が今回の命令を出したのには根拠が2つある。一つは、自宅軟禁が必要とされるだけの医師からの健康状態に関しての報告が、ケイロス氏の場合には不十分であること。もうひとつが、共犯者の妻が一緒にいることで、証拠隠滅に走る可能性が否定できないことだった。証拠隠滅に関しての疑惑はすでにグローボ紙が報じている。
14日午前、ケイロス氏は命令に従うべく、リオ高等地裁の車に乗り、刑務所へと向かったと報道されている。まずはリオ市内の病院に検査を受けに行った。
ケイロス氏と同じく自宅軟禁が解除されたマルシア夫人に関しての情報は14日午後の時点でない。