ブラジル中央銀行は20日、「中央銀行発行デジタル通貨(CBDC、central bank digital currency)」を発行した際のインパクトを調査する作業部会を設置したことを発表した。20日付けUOLサイトが報じている。
CBDC発行に関する研究は、世界各国で行われている。ブラジル中銀も「中銀から発行された貨幣のデジタル化」を検討している。中央銀行が責任を持つ債務としての発行であり、ビットコイン等の「国家保証のないデジタル通貨とは異なる」という。
中銀によるとデジタル通貨発行により「人と人だけでなく国をまたいだ商取引の現行モデルを改善する」と期待しており、国家金融システムに大きな変化をもたらす可能性があるという。
委員会ではサイバーセキュリティー、データ保護、規制やコンプライアンスにおけるリスクを特定する議論を行った上で、デジタル通貨発行の指針を提案していくという。
11月にブラジル中銀がサービス開始を予定している即時決済システム「PIX」はデジタル通貨にも対応する予定で、先行運営によりCBDB発行における潜在的なメリットやリスクの評価等も行うという。