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《ブラジル》議会汚職調査委員長が収賄=300万レ、ミイラ取りがミイラに

ヴィタル・ド・レゴ氏

 ラヴァ・ジャット作戦に関するペトロブラス問題で、両院の議会調査委員会(CPMI)の委員長も務めていた、現連邦会計検査院(TCU)判事のヴィタル・ド・レゴ氏が25日、収賄と資金洗浄の容疑で告発された。25日付現地サイトが報じている。
 告発を行った連邦検察庁によると、ヴィタル氏はその当時、建設大手OAS社の社長だったレオ・ピニェイロ氏から300万レアル(約5800万円)を受け取り、同社の役員たちが委員会に召喚されずに済むよう工作し、資金洗浄を行った疑いがあるという。
 ヴィタル氏が拠点とするパライバ州での事業に関してOASが契約を得た際に300万レアルを賄賂として受け取ったと、ピニェイロ氏は報奨付証言の中で語っている。また、もう100万レアルが、ヴィタル氏が所属する民主運動(MDB、当時は民主運動党・PMDB)に支払われたという。
 この告発は、連邦検察庁がこの日に行ったラヴァ・ジャット作戦第73弾の「オンブロ・ア・オンブロ作戦」に伴うもの。ヴィタル氏本人への捜査令状は出なかったが、OAS関係者や仲介者が捜査対象とされ、パライバ州とブラジリアで計15件の家宅捜索令状が出された。

 ヴィタル氏はラヴァ・ジャット作戦がはじまり、ペトロブラスの汚職問題が話題になった14年に同問題に関するCPMIの委員長に就任した。だが、連邦検察庁によると、委員長だった間、11回の議会調査委員会(CPI)で16人、26回のCPMIで12人の供述を得たものの、OAS社上層部が召喚されたことは一度もなかったという。
 ヴィタル氏は14年12月、当時のジウマ大統領によってTCU判事に指名され、15年2月から現在まで同職を続けている。
 ヴィタル氏は声明で、「この件に関する疑惑はずいぶん前から騒がれているが、前任の2人の検察庁長官(ロドリゴ・ジャノー氏とラケル・ドッジ氏)も問題にしてこなかったものなのに」と反論している。