新型コロナウイルスの感染拡大で、急を要さない検査や手術を延期したりキャンセルしたりした医療機関が多く、感染拡大が減速したら手術数が急増するだろうとの記事が8月24日付エスタード紙に掲載された。
コラム子も手術が延期された一人だ。でも、7月初めに手術を受ける事が出来、動きたくても動けない人や、動けるのにうつなどで動かない人達が様々な形で介護を受けている姿を病院で見た。
ある程度の年齢の人やその家族にとっては、要介護となるか否かは切実な話だ。骨粗しょう症や脳血管障害など、要介護になりやすい病気や事故、要介護状態となる要因なども気にかかる。
「余り笑わない人の要介護リスクは日頃から笑う人の1・4倍」という話も聞き、要介護リスクについて調べた。すると、高齢者が車の運転を止めた場合、移動手段を失って運動量が減り、要介護となる可能性が運転を続けた人の倍になるという研究や、ポジティブ思考と要介護のリスクに関する研究がある事がわかった。
後者には、要介護リスク者の傾向として、「自己をネガティブにとらえている」「社会関係が希薄で生活満足度やモラール、自尊感情が低い」とまとめられており、社会参加や生活満足度なども重要な要因だとあった。
これらの話からは、病院で見た要介護者達や、大腿部骨折などで寝たきりになる例、引きこもりやうつで要介護となる例などが思い出された。コロナ禍による外出自粛やうつ増加も要注意だ。
加齢や病気、事故などによる運動量低下は不可避かも知れないが、生活態度や思考のあり方はある程度コントロール出来る。
パラ五輪を目指す選手が語るのを聞いて心に沁みた、「失ったものを数えない」との言葉が、ふと思い出された。 (み)