サンパウロ州クーニャ市などで植樹事業を展開している公益財団法人「オイスカ・インターナショナル」(東京都)の中野良子総裁が11日、静養先の静岡県で亡くなったと連絡が入った。享年87。
中野氏は1933年、京都府生まれ。岐阜大学教育学部卒業。財団法人オイスカ会長。オイスカ創立以来、創立者とともに、アジア太平洋地域を中心に農村開発や人材育成、環境保全などを柱とする国際協力活動を展開。1974(昭和49)年、オイスカ・インターナショナル第2代総裁に就任。学校法人中野学園理事長。国際協力事業団(JICA)運営審議委員、国際協力銀行(JBIC)参与などを歴任した。
1992年6月のリオ環境サミットに21人の代表団を派遣したのをきっかけに、翌93年に南米初の拠点・ブラジル総局(高木ラウル会長)を設立。聖州クーニャ市で50万本を植樹して「子供の森」造成プロジェクトのために2017年に2回、18年に1回来伯した。計5回以上も来伯した親伯家として知られる。