ホーム | ブラジル国内ニュース | パラグアイ=極左テロ集団が元副大統領誘拐=仲間の解放と貧民に食料要求

パラグアイ=極左テロ集団が元副大統領誘拐=仲間の解放と貧民に食料要求

 パラグアイで先週から、元副大統領が誘拐され、国を震撼させている。14日付伯字紙が報じている。
 誘拐されたのは、2012年6月から13年8月にフェデリコ・フランコ大統領の副大統領を務めたオスカル・デニス氏(74)だ。同氏は9日、マット・グロッソ・ド・スル州との国境を有するベラ・ヴィスタ・ノルテの農園で誘拐された。
 誘拐したのは極左テロリスト集団、パラグアイ人民軍(EPP)だ。犯人たちはデニス氏と、農園で働いていたアデリオ・メンドーサ氏(21)の2人を誘拐した。
 政府はEPPに身柄の引き渡しを要求しているが、EPPは「以前逮捕された構成員2人の釈放」「パラグアイ北部にある40の貧しいコミュニティへの200万ドル分の基礎食料品セット配布」の二つの条件を出してきた。

 同国政府は交渉を拒絶したが、デニス氏の家族は13日から食料品セットの配布を開始。他方、交渉が進展しないことに業を煮やした国民が13日に、事件現場に近い北部の重要都市のコンセプシオンや首都アスンシオンで抗議デモを行った。彼らはEPPが以前に誘拐した軍人や農園主の釈放も求めている。
 メンドーサ氏は14日夜になって釈放されたが、デニス氏はまだ、EPPの支配下に置かれている。