8月に社会問題となった、強姦されて妊娠した10歳少女の中絶に関する問題で、ダマレス・アウヴェス人権相が、少女の中絶手術に干渉しようとしていた疑惑が浮上した。
これは21日付フォーリャ紙が報じたもの。ダマレス人権相は、8月上旬に少女が中絶手術を受けることを知った際、自身の側近を少女が在住するエスピリトサント州サンマテウスに送り、現地の政治家たちと共に手術をやめさせるよう画策させたという。
その計画では、少女をサンパウロ州ジャカレイの病院に移し、そこで妊娠期間中を過ごさせて、出産させることを考えていたという。
少女は結局、ペルナンブッコ州の病院で中絶手術を受け、成功。ブラジルでは通常堕胎は許されないが、強姦による妊娠の場合の中絶は合法。今回の手術も裁判所の許可のもとで行われた。
今回の報道を受け、元保健相でもあるウンベルト・コスタ上議は、連邦検察庁にダマレス氏が介入した事実があったかを調査することを求めている。
ダマレス氏は、少女の実名と手術先の病院を公表した極右活動家サラ・ウィンター氏にこの情報を教えた疑惑も持たれている。サラ氏は以前、人権省でダマレス氏の部下だった。