2年に一度、サンパウロ市で開かれる本の祭典「ビエンナーレ」が、史上初のヴァーチャル版で開催される事になった。今年のビエンナーレは12月7~13日に開催される。
ビエンナーレは第26回目で、10月に開催されるはずだった。新型コロナの感染拡大に伴う外出自粛などで、今年は開催しないとの方針が6月に打ち出されていた。当時の予定では、次回の開催は2022年となるはずだったが、12月にヴァーチャル版として行う事になった。
今年のテーマは「人と本を結びながら」で、読者と執筆家、出版社、協賛社、配送業者、書店の全てを取り組んだ討論や商談が行われる。
講演会はオンラインで行われ、当初の企画書に記された、種々の部門で活躍する人の参加が予定されている。気に入った本を購入するための諸準備も並行して行われる見込みだ。
主催者のブラジル書籍協議所(CBL)は、出展者は150社、参加者(訪問者)は100万人を超えると考えている。
CBLのヴィトル・タヴァレス所長は、「ブラジル全土や世界中の人々が、新しい情報や企画を知り、活発な商談を行うと共に、かつて経験した事のない形の講演会に参加する事で、盛大な本の祭典に参加する事が出来るようになる。これは初の快挙だ」として、ヴァーチャル版のビエンナーレをアピールしている。
イベントでは、ブラジル国内や世界中の出版業界の実情などについて議論を交わすための、国内外の企業による交渉、商談の場も数多く用意される予定だ。
ビエンナーレ関連のイベントは、ブラジル国内で出版された作品や内容を国際社会に知らしめる事を目指す「ブラジリアン・パブリッシャー」と呼ばれるプロジェクトによって支援されている企業のために企画されている。このプロジェクトはCBLと国家輸出・投資振興庁(Apex)が共催している。(20日付アジェンシア・ブラジルより)