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《ブラジル》商業界信頼感指数がコロナ前並に=緊急援助金減額に不安感も

営業時間延長などで業績回復が期待される小売業(Fernando Frazao/Agencia Brasil)

 ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が24日、9月の商業界信頼感指数は5カ月連続で上昇して99・6ポイントとなり、新型コロナの感染拡大前の水準に戻ったと発表したと同日付現地紙サイトが報じた。
 同指数は、外出自粛の段階的緩和が始まった5月以降、徐々に回復している。9月は特に、8月の96・6ポイントを3ポイント上回り、3カ月間の上昇分5・1ポイントの半分以上を占めた。FGVは、今後数カ月間の状況はさらに改善するという期待が9月の指数を押し上げたという。
 第4四半期にはブラックフライデーやクリスマス商戦がある上、外出規制が緩み、営業時間も伸びてきている事などで、今後の業績の伸びに期待しているようだ。
 とはいえFGVは、コロナ禍に伴う緊急支援金の支給額半減や、支援金支給期間が終わりに近づいている事、消費者信頼感指数の回復は緩やかである事、失業率が上昇した事などを考慮する必要があると警告も鳴らす。

 9月は6分野中4分野の指数が、現状認識(ISA)と将来への期待(IE)の双方で改善した。ISAは4・6ポイント増の106・6ポイントで、13年5月の107・0ポイント以来の高水準だった。また、IEは1・1ポイント増の92・4ポイントで、こちらはコロナ禍が始まって以来の高水準だ。
 ただ、回復度合いはセグメント毎に異なり、調査の対象期間によっても違いがある事への注意も必要だ。
 第3四半期のISAはコロナ禍で低下した分以上に回復し、感染拡大前の水準を上回ったが、IEは低下分を取り戻せておらず、現在同様のペースで回復が続くかが不確実である事を示すとFGVは見ている。