上院の憲政委員会(CCJ)は6日、ボルソナロ大統領が最高裁の新判事に指名したカシオ・ヌーネス・マルケス氏に対する口頭試問(サバチーナ)を21日に行うことを決めた。6日付現地紙が報じている。
サバチーナは連邦の公職の中でも、大きな役職に指名された人物を承認するか否かを決めるための慣例行事。最高裁判事の試問が特に有名だ。今回は13日に予定されているセルソ・デ・メロ判事の定年退官に伴うものだ。
CCJが決めたところによると、カシオ氏のサバチーナは21日午前8時から行われる。最高裁判事のサバチーナは長い時間を要することで知られており、2017年2月に、テメル政権の法相だったアレッシャンドレ・デ・モラエス氏が最高裁判事に指名された時は11時間を要している。
CCJのシモーネ・テベット委員長は、8日にも報告官となる上議を指名する予定だ。サバチーナでは、新判事候補に長時間の質問を行った後、報告官の報告をもとに27人の委員で投票を行う。これで承認が得られれば、上院の全体投票にかけられ、そこで初めて判事として承認されるため、サバチーナでの結果が強い影響力を持っている。
カシオ氏はボルソナロ大統領が選んだ最初の最高裁判事候補で、「福音派の保守派」を求めていた大統領支持者からは強い反発の声が起きている。だが、司法界や政界では、今回の指名はかなり好意的に受け止められている。
20日には、カシオ氏よりも最高裁判事候補として有力視されていた大統領府のジョルジェ・オリヴェイラ氏が、連邦会計検査院(TCU)判事に就任するためのサバチーナを経済問題担当委員会(CAE)が行うことも決まっている。