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《ブラジル》穀物生産で新記録更新か=大豆は世界一維持の見込み

大豆の収穫(CAN/Wenderson Araujo/Trilux)

 国家配給公社(Conab)が8日、2019/20農年の2億5770トンを4・2%上回って、2020/21農年の穀物生産量は2億6870万トンの新記録を更新する見込みだと発表した。
 同公社は、今農年の作付面積は、前農年を1・3%(87万9500ヘクタール)上回る6680万ヘクタールに達すると見ている。
 これらは、通年で12回予定されている見通しの第1回目だ。同公社では、900人近い情報提供者から得た情報を、約80人の技術者が解析し、推定値を出している。
 今農年はコモディティ価格が高騰し、生産者にとっては非常に有利な状態で始まっており、同公社のギリェルメ・バストス氏も、「生産者は投資に向けて十分な動機付けを受けている」という。
 同氏によると、トウモロコシの価格は昨年より50~100%高くなっており、大豆も過去最高の1俵123レアルを付けているという。
 ただし、米の価格は国外需要で値上がりした後なので、当面は値動きは起きていないという。

 2020/21農年の大豆の生産量は1億3370万トンと見られており、生産量世界一を維持する見込みだ。また、トウモロコシも、前農年より2・6%増の1億520万トンの見込みで、大豆共々、新記録を更新すると見られている。
 米の場合は、作付面積が1・6%増えるが、生産性は4・2%落ちると見られ、収量は2・7%減の1090万トンとなる見込みだ。この収量は国内消費見込み量の1080万トンに近く、輸出は減ると見られている。フェイジョン豆の収量も、3・2%減の312万6千トンと見込まれている。
 同公社の予想が当たれば、来年も、庶民の食卓に欠かせない米やフェイジョンの価格は上昇する可能性が強くなる。
 棉は作付面積も収量も減る見込みで、収量予測は6・2%減の280万トンとなっている。
 なお、トウモロコシは3450万トンが輸出される見込みだ。大豆の輸出は、2019/20農年が8200万トンと見られているが、2020/21農年は3・7%増の8500万トンに達する見込みだ。(8日付アジェンシア・ブラジル、同G1サイトより)