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《ブラジル》大物麻薬密売人がパラグアイへ=仮釈放後に国外逃亡

以前逮捕した捜査官が「逃げられたら捕まえるのは難しい」と語ったと報じるG1サイト

 サンパウロ州検察局と市警関係者が匿名で、州都第一コマンド(PCC)の主要メンバーである麻薬密売人アンドレ・ド・ラップ(以下、Aラップ)が、10日(土)にパラグアイに逃げたと述べた。11日付ポデール360ニュースサイトなどが報じた。
 警察や検察によると、Aラップはパラナ州マリンガから小型機に乗り込み、パラグアイに逃げたと見られているが、ボリビアに逃げた可能性もある。

 アンドレ・デ・オリベイラ・マセドことAラップは、19年9月にリオ州アングラ・ドス・レイスの邸宅で逮捕され、サンパウロ州内陸部の刑務所にいた。だが、彼の弁護人が出した人身保護令申請を最高裁のマルコ・アウレリオ・メロ判事が認めたため、10日午前11時に刑務所を出て、自宅に向かうはずが、パラナ州に直行した。
 だが、Aラップには逃亡の前歴などがあるため、ルイス・フックス最高裁長官は同日午後9時半、その解放令を差し止めた。メロ判事はその判断を不服としたが、同判事は1月以降、同様の判断を79件も下している。
 ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事は10日夜、Aラップ再逮捕のために市警に特捜部を設置する決定を下した。サンパウロ州保安局は、「市警は10日から特別体制を敷いた」と述べたが、「捜索は秘密裡に行わなければならない」とし、作戦の詳細は明らかにしなかった。