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《ブラジル》求職者増で失業率14%に=女性や黒人、北東部ほど上昇

 コロナ禍に伴う経済活動への影響に関する調査によると、9月の失業率はさらに上昇し、特に、女性や黒人、北東部といった経済的弱者ほど失業率が高いと23日付フォーリャ紙が報じている。
 地理統計院(IBGE)が発表した最新のデータによると、9月20日現在の失業率は、8月20日時点の13・60%から14・00%に上がり、失業者の数も全国で1350万人に増えた。
 IBGEによると、これは、コロナ禍に伴う緊急支援金支給額が1回につき600レアルから300レアルに減額された上、年内で支給が打ち切られることなどで、職を探し始めた人が増えたことに起因するという。
 9月の統計では、女性の失業率は16・9%で、男性の11・8%を大きく上回っていることがわかった。男女の差は8月の統計時でも大きく、その時は女性が16・7%、男性が11・7%だったが、その差がさらに広がった。
 5月の統計開始時は、女性が12・2%、男性が9・6%だった。男性の失業率は5~9月で2・2%ポイント上がっているが、これは、求職者が増えたことが原因だ。5月と9月の就業者の実数を比べると、女性は3610万人から3440万人に減っているのに対し、男性は4830万人から4860人に、若干だが増えている。

 黒人や褐色の人の失業率は16・1%で、白人の11・5%よりもかなり高い。これも、5月時点での黒人の失業率が12%、白人が9・2%だったのに比べると、格差が広がっている。
 失業率を地方別に見ると、北東部の失業率は16・9%で、最も高い。以下、北部14・8%、南東部14・2%、中西部12・1%、南部9・8%と続いている。
 緊急支援金を受けている人の割合は失業率と相関関係にあり、北東部では59・8%、北部では58・8%、中西部では41・9%、南東部では36・9%、南部では30・5%の人が緊急支援金を受給している。
 年齢別の失業率は、14〜29歳が23・6%で最も高い。30〜49歳は10・8%、50〜59歳は8・9%、60歳以上は7・4%となっている。