サンパウロ州市警が26日、内陸部バレットス地方で「デスモンテ(解体)作戦」を敢行し、車を盗んで解体・改造を繰り返し、ぼろ儲けしていた犯罪組織を摘発した。
「デスモンテ作戦」の対象となったのは、サンパウロ州内の7市(フランカ、グアイーラ、イツヴェラヴァ、ジャルジノーポリス、ミゲローポリス、リベイロン・プレット、サレス・オリヴェイラ)と、ミナス・ジェライス州のサクラメント市だ。
逮捕令状20件と家宅捜索令状34件を手にした市警は、約90人を投入して、組織の摘発にあたった。
市警によると、犯罪者達は事故や火災で傷んだ車を安く買い取った後、車を盗んで解体して得た部品を車に取り付けて、売り捌くという、二重、三重の犯罪を繰り返していたという。
組織のメンバーが車を盗んだり、盗ませたりしていたのは、人の動きが大きく、市外からの人も大勢来るが、駐車場などが充分になく、路上駐車を強いられる、バレットス市のアモール病院周辺が中心だった。
犯罪者達が安く買い取り、改造する車は、識別番号が刻まれたシャシーと呼ばれる部品やエンジンには問題がない車だ。このような車に、盗んだ車を解体して得た座席や扉、パネルといった部品を組み込めば、盗難車の部品を使ってはいるが、盗難車とは識別番号が異なる車が出来上がる。
市警によれば、改造車両は警察に目を付けられる事もなく売り捌けるため、買取価格の8倍までの値を付けてぼろ儲けしていたという。
解体や改造を行っていた現場はグアイーラ市の農村部で、解体されて外側だけになった車などが山積する「車の墓場」も見つかった。
車の墓場にあった車の大半はバレットス市で盗まれたものだが、アラミナ市で盗まれた車も1台あり、書類のコピーを現地の警察に送付したという。(26日付G1サイトより)