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《サンパウロ市》家屋販売が12・7%増加=需要増や資材不足で価格上昇

 サンパウロ商用・住宅不動産売買・賃貸・管理業者組合(Secovi-SP)によると、サンパウロ市での新築家屋の販売は12カ月間で12・7%増えたと27日付現地紙が報じた。
 9月の販売軒数は5147軒で、新記録だった8月を18・9%下回った。だが、昨年同月よりは19・2%多く、売買が回復傾向にある事を印象付けた。12カ月間の販売軒数は4万9715軒で、その前の12カ月間より12・7%増えた。
 9月に売り出された新築家屋は6238軒で、8月よりは22・4%少ない。だが昨年9月と比べると40・4%多かった。12カ月間に売り出された新築家屋は5万6649軒で、その前の12カ月間より1・3%多い。
 Secoviでは、パンデミック後の回復基調は続いており、例外的な伸びを記録した8月こそ下回ったものの、十分な手ごたえがある9月だったと評価している。

 家屋販売が増えているのは金利が下がったためで、より長期のローンを組んで購入しようとする人や、投資ファンドなどでの儲けが減ったため、不動産購入に資金を振り替える投資家が増えたと見られている。
 不動産販売の回復の速さは、長年の経験のある建設業者らを驚かせている。業者の中には、予定していたプロジェクトを来年に延期したところもある。だがそれは需要減少が原因ではなく、土地購入や許可の取得、モデルルームの準備などが間に合わないからだという。
 パンデミック中の業界は、失業率の上昇や所得減少の中でも売れるように価格引き下げを考えていたが、現在は、資材不足などもあり、価格が上昇し始めたという。