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《リオ市》伝統ある有名病院で火災=コロナ入院患者が1人死亡

火災を報じる報道(Twitter)

 27日午前、リオ市北部のボンスセッソ連邦総合病院で火災が発生し、1人が死亡、約200人が避難する事態となった。27日付現地サイトが報じている。
 火災は27日午前9時40分頃、リオ北部にあるボンスセッソ病院の第1病棟で起こった。27日午後3時の段階では火災の原因そのものは正式発表されていないが、地下から出火したことが報告されている。そこには紙おむつなどを収納した保管庫があり、さらにエックス線の部屋もあったという。
 病院側はこの火災発生後、すぐに200人ほどの入院患者を退去させた。その患者の内、コロナウイルスで入院していた42歳の女性1人が死亡した。
 避難した人たちの内、160人余りは第2病棟に移された。近くにあったタイヤ販売店を一時的な避難所とした後に他の病院に転院する手続きを行った人もいた。当初は死傷者ゼロと報告されていたが、午後になって死者が出ていたことが確認された。

 消火作業には時間を要し、午前11時30分に収まったと発表されたが、12時50分の時点でまだ黒煙があがっていたことが報告されている。
 ボンスセッソ連邦病院はブラジル大通りのそばにある、市内でも伝統ある病院で、70年以上の歴史を誇る。1日の人の出入りも、平均2千人を超えるという。
 だが、その一方で、安全面は不安視もされていた。コロナウイルスの感染爆発の際、同病院はいったんは感染症患者の指定病院とされた。だが1年前に発電機が爆発する危険性が指摘された他、煙感知器やスプリンクラーなどの防災対策の不備で消防の認可を更新できておらず、消火器や消火栓が使えないなどの不備も報告されていたことで、指定が見送られたという経緯もあった。
 リオ市では昨年9月にもマラカナン地区にあるバジム病院で火災が発生し、25人の死者を出している。