10日間以上も大停電が続くアマゾン川北側のアマパー州では、州民の怒りがピークに達し、各地で暴動が相次いでいる。13日付現地紙、サイトが報じている。
アマパー州では3日に州内16市中14市で停電が発生した。以来、これらの市の住民は電気が満足に使えないだけでなく、水道が使えない、現金を引き出せない、ネットや電話が通じないなどの異常事態の下での生活を強いられている。7日の朝までは、全住民が電力が全くない中での生活を強いられていた。
アマパー電力公社(CEA)は7日、連邦政府から発電機を得て復旧作業をした結果、65%ほど電力が回復したとして、6時間毎に地域を変えて電力供給を開始。その範囲は少しずつ広がり、輪番制での電力の供給で州民の80%は、数時間ずつ電力を使用できるようになった。
だが、これには格差があり、州都のマカパーでも6時間の供給を4回。つまり24時間受けることのできるのは、病院など電力が不可欠な機関や場所に限られている。それ以外の地区は、6時間しか電力が使えないとか、電力の回復はまだという状態が続いている。
だが12日、この輪番制での電力供給の時間を3~4時間ごとに変える新しい輪番制の時間割が発表された。すると、この日のうちに、これを不服とする抗議運動が起こった。マカパー北部の国道210号線では公道を塞いでタイヤを焼く抗議行動が複数展開された。同市では停電発生後、80件もの抗議行動や暴動が起きている。
この混乱により、選挙高裁はマカパー市の地方選を延期することを決めたが、停電からの回復を待つ必要があるため、具体的な投票日は「12月27日までには」との大枠以外決まっていない。
鉱山動力省は、同州の広域停電は今週中に全面回復と発表していたが、CEAは13日、停電の全面回復は、同州南部の変電所からの設備がマカパー市に到着する26日以降となるとの見通しを発表した。