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《ブラジル》アボガドの生産量が倍増?=健康効果見直しで人気高騰

定番のビタミンドリンクとアボガド(Divulgacao/Abacates do Brasil)

 良質の脂肪を含んでいるために「森のバター」とも呼ばれるアボガドの人気が高騰しており、今後3年間で生産量が倍になるという予想まで出始めている。
 アボガドは、そのまま食べてもビタミンドリンク「ビタミーナ」に入れても良し。サラダやお菓子にしてもおいしいと、昔から親しまれてきた果物だ。各種のミネラルやビタミン類(A、C、B1、B2、E)はもちろん、タンパク質や鉄分も豊富だ。
 食物繊維が100グラムにつき3グラムと豊富で、満腹感を得る事ができる上、糖尿病の人の血糖値を下げる効果も期待できる。近年の研究ではアボガドが持つ不飽和脂肪酸はオリーブ油と同じオレイン酸が多く、コレステロールを正常化する効果がある事なども明らかになっており、健康食品の一つと数えられるようになった。
 アボガドを使ったアイスクリームやムース、マヨネーズなどの製造も進み、ここ5年間の需要はうなぎ上りだ。メキシコなどではごく普通の使い方だったが、ブラジルでも8年前からアボガドを使った食用油も製造されている。

 ただし、砂糖をたっぷりかけて食べたり、練乳をたっぷり使ったビタミンドリンクを飲んだりしては、健康増強効果は台無しになるので、バランスの取れた摂取方法を考える必要がある。

100%アボガドの食用油(Divulgacao/Green Super Food)

 地理統計院(IBGE)によると、2014~19年の生産量は55%増え、24万2900トンに至っている。年間生産額は3億6200万レアルに達した。
 また、全国アボガド生産者組合会長のマリア・セシリア・ワテリィ氏によると、最近はアボガドの苗木の販売量も増えているため、今後2~3年で生産量が倍増する可能性があるという。アボガドは実がなり始めるまで2~3年かかるからだ。
 アボガドはメキシコや中央アメリカが原産で、ブラジルには1893年に持ち込まれた。生産量世界一はメキシコ。以下、ドミニカ、ペルー、インドネシア、コロンビア、ブラジルと続く。
 ブラジルでの栽培は、サンパウロ州、ミナス・ジェライス州、パラナ州が中心で、これら3州で全国の生産量の87%を占めている。

(17日付G1サイトより)