経済省経済政策局が17日、2020年のインフレ率(全国消費者物価指数、INPC)予測を4・10%に引き上げたのに伴い、2021年の最低賃金も見直したと発表した。
経済省が8月に作成した21年度予算案では今年のINPCを2・35%と設定しており、来年の最低賃金もこの数字を前提に1067レアルと算定されていた。
だが、食料品価格の高騰などで想定以上に物価が上昇したため、INPCを4・10%に引き上げる事になった。これに伴い、最低賃金も8月に算定した1067レアルを20・84レアル上回る1087・84レアルに改訂される見込み。
ただし、年末までにINPCが再び見直されたりした場合は最低賃金が変更される可能性がある。
最低賃金の調整率は「最低でも前年のINPC以上」と定められており、4900万人の労働者への給与額に影響する。年金や恩給の最低額は最低賃金だから、年金や恩給の受給者への支払額も調整される事になる。
経済省は9月に、年金や恩給の調整は最低賃金の調整とは切り離し、2年間据え置くとの意向を表明したが、この案はボルソナロ大統領によって差し止められた。
経済省によると、最低賃金が1レアル上がると国庫の負担は3億5500万レアル増す。今回は20・84レアルの調整となるため、国庫の負担増は74億レアルとなる見込みだ。(17日付G1サイトより)