サンタカタリーナ州北部のジョインヴィーレ市で22日夜、15日の市議選では同州最多の票を得て当選した白人の男性候補が、人種差別に基づく脅迫を受けたと被害届を出した。
被害届を提出したのはアリソン・ジュリオ氏(32、Novo所属)だ。同氏は遺伝性の脊髄性筋委縮症の患者で車いすで生活している。
同氏は22日午後、同市で初めて黒人女性で市議に当選したアナ・ルシア氏(労働者党・PT)を攻撃する内容のeメールを受け取ったが、ソーシャルネットワークサービスに「人種差別的な行為には同意できない」と記載したところ、障害を持っている同氏と黒人のアナ氏の双方を脅迫する内容のメールを2通受け取ったという。
その1通に「俺がアナを殺した後、彼女の家を生きて出る事ができた場合、今度はお前を殺しに行く。俺はお前がどこに住んでいるかも知っている」と書かれていたたため、アリソン氏は警察に被害届を出した。
すると、再びメールが届き、アナ氏への人種差別的なメッセージに続いて、「お前が白人だから見逃したが、お前は自分で墓穴を掘った」と書かれていたという。
アリソン氏の家族はまだ警察からの事情聴取を受けていないが、アリソン氏は自宅におり、家族への警護を頼む必要があるか否かを検討しているという。アリソン氏の兄弟のレオナルド・ジュリオ氏はメディアからの取材を受け、「ショックは受けていないが、こういう状況だと少なからず、恐怖心を感じる」と語っている。
アリソン氏の所属政党であるNovoの同市支部は、人種差別的な行為は受け入れられないとの意向を表明すると共に、脅迫を行った人物を可及的速やかに特定し、必要な対策を講じるよう、当局に要請した。(23日付G1サイトより)