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《ベネズエラ》議会選でマドゥーロ派圧勝=7割の国民棄権、国際社会も認めず

 6日にベネズエラで国民議会の投票が行われ、国民の7割近くが棄権するという異例の状況の中、ニコラス・マドゥーロ大統領の統一社会党(PSUV)が圧勝し、独裁制が強まることがほぼ決まった。7日付現地紙が報じている。
 国民議会の選挙は5年ぶりだが、前回選挙では野党連合(MUD)が109議席、PSUVが55議席で与党が惨敗した。
 だが、その後、大統領派判事が多数派を占める最高裁が国民議会の決めた法案をことごとく却下した上で、大統領派が制憲議会が別に結成したことで、国民議会は骨抜きにされ無力化していた。

マドゥーロ大統領(PR via Fotos Publicas)

 今回の選挙では議員数を従来の167人から277人に増やすなどの改正が加えられたが、与党側が選挙で不正を行う可能性を指摘して、フアン・グアイド議長が国民に選挙不参加(ボイコット)を呼びかけた。その結果、69%が投票に行かなかった。
 これによって、PSUVは全体の票の67・6%を獲得。マドゥーロ大統領が国民議会も掌握することが決定的となった。選出された議員の就任式は1月5日で、それと同時に制憲議会は消滅する。グアイド氏は議員にもなっていないため、このままでは国際社会でも立場を失う。
 米国やEU、伯国は今回の選挙を無効とし、承認を拒否している。