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東西南北

 11月に行われた市長選で再選したばかりのブルーノ・コーヴァス・サンパウロ市市長が、9日に癌治療の経過を見るための検査を受けた。癌発見は昨年で、化学療法を終えた後も癌が消滅しきらず、今年2月に免疫療法を始めていた。今回の検査によって、免疫療法の効果が出ていることが確認されたが、来週から数週間は、放射線療法も並行して行うことになった。シリオ・リバネス病院によると、免疫療法に要する時間は1回につき30分ほどで、副作用が少なく、もっとも穏やかなタイプの治療だという。同市長の場合、三つあった腫瘍の内の二つは化学療法で消滅したが、最後の一つの治療が続いている。病院側によると、現在の体調は良好とか。1月の再就任を前にすべて消滅させたいところ。
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 マラドーナの急死も記憶に新しいが、ちょうど2週間後の9日、1982年のW杯の英雄、イタリア代表のパウロ・ロッシが亡くなった。「ブラジル処刑人(carrasco do Brasil)」と呼ばれた、当地のサッカー好きにはトラウマのような選手だ。というのも、ロッシといえば、同年のW杯でジーコ、ソクラテス、ファルカン、トニーニョ・セレーゾの「黄金カルテット」を擁するブラジル代表(セレソン)と対峙した際、1人で3得点をたたき出し、3―2でセレソンをねじ伏せたことが伝説的に語り継がれているからだ。ロッシはまだ64歳だったが、肺がんを患い、世を去った。若い死が続くのはつらい。
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 10日のサッカーのリベルタドーレス杯準決勝第1試合。サントスは敵地でのグレミオ戦に臨み、前半に18歳のカイオ・ジョルジェが入れた得点で終始リードするも、最後の最後で35歳のベテラン、ジエゴ・ソウザに得点を許し、逃げ切れずに引き分けた。次戦は16日。本拠地ヴィラ・ベルミロで勝ち、準決勝進出を決めたいところだ。